Provisionally permissible limits for radionuclides in foodstuffs and drinking water in Ukraine ~ウクライナ・ベラルーシは、事故後の約10年間、非常に緩い基準値を設けていたこと。

本日、聖マリアンナ医科大学に甲状腺診療について問い合わせる。 しばらく保留の後、
「昨年度は、内部被曝の診療や相談は特別に設けていたが、現在は行っていない。しかし、甲状腺専門の科は設けていないが、小児科で通常通り、甲状腺が心配な子どもは受付ける」とのことでした。
HPでは、甲状腺疾患の対応を記載していますので、超音波検査(エコー)あるいは、血液採取は当然できるはずです。あとは白衣の先生に丸めこまれなければ。当然診療を受けられると思います。ただ病院のデータの取り扱いが心配で...す。
福島医大による、福島県の子どもの最後の一人の甲状腺診療が
これから2年後・・データも一元管理したい思惑が見て取れます。

ただ気になることは、ウクライナ・ベラルーシは、
1986の事故後の約10年間、非常に緩い基準値を設けていたこと。

IPPNW(核戦争防止国際医師会議)のベルリンでの発表(2011年9月)p.31の表
「Provisionally permissible limits for radionuclides in foodstuffs and drinking water in Ukraine」
ウクライナにおける食料と飲料水に含まれる放射線核種の暫定許容基準値
http://foodwatch.de/foodwatch/content/e10/e42688/e44884/e44993/CalculatedFatalitiesfromRadiation_Reportfoodwatch-IPPNW2011-09-20_ger.pdf

 多くの症例発生が、この基準値の「余りにも緩いこと」に起因しているのでは、とういう議論は日本で取りざたされることが皆無と言ってよい。(今の日本に近いのは、ウクライナの基準値の2006年以降のもの)事故後10年近くの長きにわたって、
ウクライナも、ベラルーシも日本の2倍から8倍も甘かった基準値で生活していたから、様々な病気になった、とは言えないのだろうか。
なぜこのウクライナとベラルーシの基準値の移り変わりと、病気の関係を
日本ではとりあげないのでしょう。調べないで騒ぐだけでは何の解決にもなりません。

以下にベラルーシの基準値の変遷の表が掲載されている。
当初は緩すぎた。これが問題。 肉、バター、キノコの基準値が緩い。
そして低所得者層ほど、スーパーではなく、近隣の野山から自然のものを、
検査せず摂取すると考えられるだろう。

まず被曝一世、そして現在は被曝二世。
広島の被曝二世の方が、そうでない方より白血病の発生比率が高いことが、先ごろニュースになったばかりだ。

ベラルーシのベルラドのネステレンコ氏の論文から。p.17の表
BELARUSIAN EXPERIENCE IN THE FIELD OF 
RADIATION MONITORING AND
RADIATION PROTECTION OF POPULATION
ROLE OF GOVERNMENTAL
AND NON-GOVERMENTAL STRUCTURES
IN SOLVING THESE PROBLEMS

Edited by:
Pr.V.B. NESTERENKO, A.V. NESTERENKO,
Institute of radiation Safety "BELRAD"




多くの研究報告書に目を通したつもりだが、内部および外部線量と症例・病例・死亡例の相関は1986-2004年のものばかり。
この結果ばかりが日本で騒がれている。原因をたどらねば真実から遠く、「どう対処していよいか、参考事例にならない」と言える。

内部被ばくの管理をきちんと行えば、最悪の事態は防げる、と
今中哲二教授をはじめ、多くの科学者も述べています。

理想を言えば、本当は、2000年以降にベラルーシ共和国ゴメリ州で生誕した子どもの健康状態、 特に外部で生まれ育った両親がベラルーシに移り住んで、子どもを産み、今の日本に近い基準値で生活してどうなったか、これが今の日本に参考になると思う。
なぜなら、ゴメリ州(当時人口167万)の大部分が、福島県中通り地域(いわき・会津・相双を除くと、約140万)の空間線量に近いから。(その為、外部被曝条件は同じ)ただ、診療調査もかの地の3国とも予算がなく、ルカシェンコをはじめとする国家の指導者の圧力のためできないのか、歯がゆいのが現状である。

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